十 [DVD]

十 [DVD]

≪収録タイトル≫

1.う
2.天才・神崎の交渉
3.TOSHIO-SUPERα3000
4.情熱列島
5.あの年の夏はよく思い出せない
6.ジェットカイザー
7.TAMPAK
8.約束の日
9.エンゲージリング
十.おこめ刑事

1.う
瀕死の重傷を負い、急患として病院に搬入されてきた男の姿を見て医師は
困惑を隠せなかった。患者になにがあったのか。
現場に居合わせた友人たちの断片的な証言から浮かび上がる、
愛ゆえに哀しき滑稽なる真実。


2.天才・神崎の交渉
交渉術の天才を自認する男と、その男を食い物にしようとする
新興宗教団体の男。騙すとはなにか、騙されるとはなにか。
現代病理の体現者たちが死に物狂いで「それぞれの勝利」を目指す、
神経が焼け切れるほどの頭脳戦。


3.TOSHIO-SUPERα3000
人間を超越した異能の小学生、TOSHIO-SUPERα3000。
彼はその容貌と能力ゆえにもたらされる周囲の期待に、押しつぶされそうになっていた。
担任の女教師は彼を救うことができるのか。教育界に一石を投じる快作。


4.情熱列島
夢を追いかける人々を追うドキュメンタリー番組「情熱列島」。
夢へ向かう人間を見ると胸が痛くなるのは、あきらめたと思い
心にしまいこんでいた自分の夢の箱を、開けられた気分になるからだ。
童心剥き出しの男に幸あれ。


5.あの年の夏はよく思い出せない。
友人が、大学をやめて地元に帰ると言う。
彼が何を感じ、何に絶望したのか。
夏の空に浮かぶ入道雲のように膨らんでいく「善」への概念。
光にあふれた季節、若者の青臭い叫びは、蝉の声にかき消された。


6.ジェットガイザー
子供にとってのヒーローは、いつだって自分を守ってくれる強い存在だ。
しかし、強いというのはどういうことなのか。
力を以って力を制する時代に、正義の凄惨たるを教えてくれたのは
大人たちではなく、ジェットガイザーだった。


7.TAMPAK
簡素に作れば子供だましと揶揄され、難解に作れば自己満足と罵倒される。
メディアの多様化とエンターテイメントの混乱。
「笑いを作ること」において全てのクリエイターに伝えたい、間違った抵抗の典型例。


8.約束の日
十年後、またこの場所で会おう。男は女に言った。そして十年の月日が過ぎて…。


9.エンゲージリング
ボクシングのチャンピオンが婚約者との結婚を賭けて戦う愛のタイトルマッチに神は宿るか。
痛覚と幻覚と錯覚が入り混じる四角いジャングルの上で起きる悲哀交交。
情けない男と、しょうもない女と、愛おしい世界。


十.おこめ刑事
ふっくらと炊き上がったごはんに、ノスタルジーを感じるのは
日本人の魂のせいかもしれない。
おこめ刑事が、新米刑事、めんたいぬとともに凶悪事件を
温かく解決する様を紙芝居風に描いた、大人のための童話。